第2種衛生管理者試験 2023年4月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!

こんにちは。衛生管理者試験対策講習会 専門講師の高山です。

2023年(令和5年)4月に公表された過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。

◇問題は以下よりダウンロードできます。
第2種衛生管理者試験 2023年(令和5年)4月 公表試験問題


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2023年4月 第2種衛生管理者試験 公表試験問題(過去問)の出題ポイント解説

関係法令 10問

問1 安全衛生管理体制(衛生管理者)
電気業の事業場では、第一種衛生管理者免許を有する者などのうちから衛生管理者を選任しなければならない。

第二種衛生管理者免許を有する者は選任できません。

問2 安全衛生管理体制(総括安全衛生管理者)
燃料小売業では、常時300人以上の事業場で、総括安全衛生管理者の選任が義務付けられています。

問3 衛生委員会
当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士を衛生委員会の委員として指名することができます(ただし任意です。義務ではありません。) 

問4 定期健康診断
定期健康診断を受けた労働者に対しては、遅滞なく、当該健康診断の結果を通知しなければなりません。 

問5 医師による面接指導
面接指導の対象となる労働者
→原則として、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた場合における
その超えた時間が1か月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる者

問6 事務所衛生基準規則
空気調和設備の冷却塔及び冷却水については、原則として、1か月以内ごとに1回、定期に、その汚れの状況を点検し、必要に応じ、その清掃及び換水等を行わなければならない。

問7 ストレスチェック
■心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施者
①医師
②保健師
③歯科医師(法定研修修了者)
④看護師(法定研修修了者)
⑤精神保健福祉士(法定研修修了者)
⑥公認心理師(法定研修修了者)

問8 事業場の建物・施設等に関する措置
60人の労働者を常時就業させている屋内作業場の気積は、設備の占める容積及び床面から4mを超える高さにある空間を除き、600m³以上としなければならない。

問9 労働時間
フレックスタイム制の清算期間は、3か月以内の期間に限られます。 

問10 年次有給休暇
比例付与対象者の有給休暇の付与日数は、次の計算式で求めることができます。
通常の労働者の有給休暇日数×比例付与対象者所定労働日数÷5.2日
(計算後、小数点以下は切り捨てる)

本問を、計算式に当てはめると、
16×4÷5.2=12.307‥‥
小数点以下は切り捨てなので、答えは12日となります。

労働衛生 10問

問11 必要換気量
◆必要換気量(m³/h)の求め方

在室者全員が1時間に呼出する二酸化炭素量(m³/h) ÷ (室内の二酸化炭素基準濃度-外気の二酸化炭素濃度)×1,000,000【単位がppmの場合】

本問を、計算式に当てはめると、
(0.02×11) ÷ (1,000-400) × 1,000,000 = 366.666(m³/h)

【答】370m³/h

問12 温熱環境
温度感覚を左右する環境条件は、気温・湿度・気流・ふく射(放射)熱の4つの要素で決まります。

問13 労働衛生の3管理
A 座位での情報機器作業における作業姿勢は、椅子に深く腰をかけて背もたれに背を十分あて、履き物の足裏全体が床に接した姿勢を基本とする。→ 作業管理

B 情報機器作業において、書類上及びキーボード上における照度を400ルクス程度とする。→ 作業環境管理

C 高温多湿作業場所において労働者を作業に従事させる場合には、計画的に、暑熱順化期間を設ける。→ 作業管理

D 空気調和設備を設け、事務室内の気温を調節する。→ 作業環境管理

E 介護作業等腰部に著しい負担のかかる作業に従事する労働者に対し、腰痛予防体操を実施させる。→ 健康管理

問14 心の健康の保持増進に係る指針
・「心の健康づくり計画」の策定に当たっては、衛生委員会や安全衛生委員会で調査審議を行うことが必要。
「セルフケア」、「ラインによるケア」、「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」、「事業場外資源によるケア」の四つのケアを効果的に推進する。

問15 職場における受動喫煙防止のためのガイドライン
喫煙専用室の出入口における室外から室内に流入する空気の気流について、6か月以内ごとに1回、定期に測定することは、ガイドラインに定められていません

問16 労働衛生管理統計
生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのばらつきの程度は、分散標準偏差によって表される。

問17 虚血性心疾患
虚血性の脳血管障害である脳梗塞は、
脳血管自体の動脈硬化性病変による脳血栓症と、
心臓や動脈壁の血栓が剥がれて脳血管を閉塞する脳塞栓症
分類されます。

問18 食中毒
腸炎
ビブリオ菌は、熱に弱い  

問19 感染症
感染源の人が咳やくしゃみをして、唾液などに混じった病原体が飛散することにより感染することを飛沫感染といい、インフルエンザや普通感冒の代表的な感染経路である。

問20 事業場における労働者の健康保持増進のための指針
健康測定とは、健康指導を行うために実施される調査、測定等のことをいい、
疾病の早期発見に重点をおいた健康診断を活用しつつ、
追加で生活状況調査や医学的検査等を実施するものである。

☞初出題の難問ですが、また本試験で同じ問題が出た場合は正解できるようにしておきましょう!

労働生理 10問

問21 呼吸
成人の呼吸数は、通常、1分間に16~20回であるが、食事、入浴、発熱などによって増加する。 

問22 心臓の働きと血液循環
心臓は、洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝 わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返す。  

問23 神経系
Bは、脳梁(のうりょう)です。
小脳ではありません。
脳梁は、大脳の中央のあたりにあり、左右の大脳半球をつなぐ働きをしています。

問24 栄養素 
炭水化物(糖質) → アミラーゼ・マルターゼ
脂質 → リパーゼ
蛋白質 → トリプシン・ペプシン

問25 腎臓
血液中の尿素窒素(BUN)の値が高くなる場合は、腎臓の機能の低下が考えられます。

問26 血液
アルブミン → 血液浸透圧の維持に関与する。
グロブリン → 免疫物質の抗体を含む。 

問27 感覚器・感覚
冷覚と温覚では、冷覚の方が鋭敏。

問28 免疫
免疫には、リンパ球が産生する抗体によって病原体を攻撃する体液性免疫と、
リンパ球などが直接に病原体などを取り込んで排除する細胞性免疫の二つがある。
 

問29 筋肉
筋肉自体が収縮して出す最大筋力は、筋肉の断面積1cm² あたりの平均値をとると、性差、年齢差がほとんどない。

問30 睡眠
脳の松果体から分泌されるメラトニンは、夜間に分泌が上昇するホルモンで、睡眠と覚醒のリズムの調節に関与している。

☞メラトニンは『睡眠ホルモン』ともいわれます。

衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。
過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。

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