第2種衛生管理者試験 2023年10月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!

こんにちは。衛生管理者試験 専門講師の高山です。

2023年(令和5年)10月に公表された、最新過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。

◇問題は以下よりダウンロードできます。
第2種衛生管理者試験 2023年(令和5年)10月 公表試験問題


*****************************************************************************

2023年10月 第2種衛生管理者試験 公表試験問題(過去問)の出題ポイント解説

関係法令 10問

問1 安全衛生管理体制(衛生管理者)
運送業の事業場では、第一種衛生管理者免許を有する者などのうちから衛生管理者を選任しなければなりません。
第二種衛生管理者免許を有する者は選任できません。


問2 安全衛生管理体制(産業医)
常時使用する労働者数が3,000人を超える事業場では、産業医を2人以上選任しなければなりません。

問3 衛生委員会
事業者は、当該事業場の労働者で、作業環境測定を実施している作業環境測定士を衛生委員会の委員として指名することができます(任意) 

作業環境測定を外部の作業環境測定機関に委託して実施している場合、当該作業環境測定を実施している作業環境測定士を、衛生委員会の委員として指名することができるという規定はありません。

問4 定期健康診断
定期健康診断を受けた労働者に対しては、遅滞なく、当該健康診断の結果を通知しなければなりません。 

問5 事業場の事業場の建物・施設等に関する措置
男女別に休養室又は休養所を設けなければならないのは、常時50人以上又は常時女性30人以上の労働者を使用している事業場です。

問6 労働衛生コンサルタント
労働衛生コンサルタントの診断及び指導を受けた事業者が、その記録を作成して、これを3年間保存しなければならないという定めはありません。労働衛生コンサルタントについてのみ問う問題が公開されたのは今回がはじめてです。

問7 ストレスチェック
ストレスチェックを受ける労働者について解雇、昇進又は異動に関して直接の権限を持つ監督的地位にある者は、ストレスチェックの実施の事務に従事してはならない。
➡人事権のある人は、ストレスチェックの実施の事務に従事することはできません。

問8 事務所衛生基準規則
① 空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、1気圧、温度25℃とした場合の当該空気中に占める二酸化炭素の含有率が100万分の1000以下となるように、当該設備を調整しなければならない。
② ①の設備により室に流入する空気が、特定の労働者に直接、継続して及ばないようにし、かつ、室の気流を0.5m/s以下としなければならない。

問9 妊産婦
妊産婦のフレックスタイム制による労働については制限は設けられていないため、1週40時間、1日8時間を超えて労働させることができます。

問10 年次有給休暇
比例付与対象者の有給休暇の付与日数は、次の計算式で求めることができます。
通常の労働者の有給休暇日数×比例付与対象者所定労働日数÷5.2日
(計算後、小数点以下は切り捨てる)

本問を、計算式に当てはめると、
18×4÷5.2=13.846‥‥
小数点以下は切り捨てなので、答えは13日となります。

労働衛生 10問

問11 温熱環境
温度感覚を左右する環境条件は、気温・湿度・気流・ふく射(放射)熱の4つの要素で決まります。

問12 必要換気量
・新鮮な外気中の酸素濃度は約21%、二酸化炭素濃度は0.03~0.04%程度。

・必要換気量の算出に当たって、室内二酸化炭素基準濃度は、通常、0.1%

問13 情報機器作業ガイドライン
一連続作業時間が1時間を超えないようにし、次の連続作業までの間に10~15分の作業休止時間を設ける。

問14 健康診断
ヘモグロビンA1c(ヘモグロビンエーワンシー)は、糖化ヘモグロビンがどのくらいの割合で存在しているかを表したもので、過去1~2か月の血糖値を反映します。貧血の有無を調べるために利用されるのではありません。

問15 職場における受動喫煙防止のためのガイドライン
・第二種施設において、特定の時間を禁煙とする時間分煙は認められていません。
喫煙専用室飲食不可です。

問16 労働衛生管理統計
生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのばらつきの程度は、分散標準偏差によって表される。

問17 腰痛予防対策指針
負荷心電図検査は、腰痛健康診断の項目にはありません。

問18 脳血管障害
くも膜下出血は、脳動脈瘤が突然破れ、くも膜の収まっているところに出血し脳を圧迫する病気で、突然の激しい頭痛で発症します。脳動脈瘤が破れて数日後に発症するのではありません。

問19 食中毒
感染型食中毒は、食物に付着した細菌そのものの感染によって起こる食中毒で、例えばサルモネラ菌によるものがあります。

問20 BMI
BMI=体重(kg)÷身長(m)²

80÷(1.75×1.75)=26.122…となるので、最も近い値は26となる。

労働生理 10問

問21 血液
白血球のうち、リンパ球には、Bリンパ球、Tリンパ球などがあり、これらは免疫反応に関与している。

問22 心臓の働きと血液循環
心拍数は、右心房に存在する洞結節からの電気刺激によってコントロールされている。

問23 呼吸
呼吸のリズムをコントロールしているのは、脳幹の延髄にある呼吸中枢である。

問24 栄養素 
炭水化物(糖質) → アミラーゼ・マルターゼ
脂質 → リパーゼ
蛋白質 → トリプシン・ペプシン

問25 肝臓
-肝臓の機能-
・コレステロールの合成
・尿素の合成
・胆汁の生成
・グリコーゲンの合成・分解

-肝臓の機能ではないもの-
・ヘモグロビンの合成 → ヘモグロビンは骨髄で作られます。

問26 代謝
エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができますが、精神的作業や静的筋作業には適用できません。

問27 筋肉
刺激に対して意識とは無関係に起こる定型的な反応を反射といい、四肢の皮膚に熱いものが触れたときなどに、その肢を体幹に近づけるような反射は屈曲反射と呼ばれます。

問28 感覚器・感覚
耳についての出題。前庭は、体の傾きの方向や大きさを感じ、半規管は、体の回転の方向や速度を感じる。

問29 ストレス
外部からの刺激であるストレッサーは、心身の活動を活発にしたり、抑圧したりという反応のひきがねになります。抑圧するばかりではありません。

問30 ホルモン
コルチゾール - 副腎皮質 - 血糖量の増加

衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。
過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。

衛生管理者試験対策講習会のご案内|合同会社ブルームリンクス

試験に出るポイントに的を絞った講義と、実践的な問題練習を行う講習会を、東京とZOOMオンラインで開催しています。
>>衛生管理者試験対策講習会 詳しくはこちらへ

企業内講習(ZOOMオンライン・出張講習)の講師を承ります。
>>衛生管理者試験 企業内講習会(全国) 詳しくはこちらへ