第2種衛生管理者試験 平成29年4月公表試験問題(過去問)の出題項目を3分でチェック!

こんにちは。衛生管理者試験講習会 専門講師の高山です。
平成29年4月に公開された公表試験問題(過去問)で出題された項目を全問整理し、解説コメントを付けました。

◇問題は以下よりダウンロードできます。
第2種衛生管理者試験 平成29年4月 公表試験問題

関係法令(有害業務以外)10問

問1 安全衛生管理体制
製造業、建設業、運送業、医療業、清掃業等の事業場では第1種衛生管理者免許などを持つ人から衛生管理者を選任しなければなりません。第2
種衛生管理者免許を持つ人から衛生管理者を選任することはできません。

問2 衛生管理者の職務
衛生管理者の職務に衛生推進者の指揮に関することはありません。

問3 衛生委員会
議長以外の委員の半数は、事業場の過半数労働組合(ない場合は労働者の過半数を代表する者)の推薦に基づき指名しなければなりません

問4 衛生基準
*作業面の照度
精密な作業 300ルクス以上
普通の作業 150ルクス以上
粗な作業 70ルクス以上
上記であればOK。

問5 医師による面接指導
労働者は、事業者の指定した医師による面接指導を希望しない場合は、他の医師の行う面接指導を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出することができます。


問6 雇入れ時の安全衛生教育
製造業、各種商品小売業(百貨店など)、旅館業、ゴルフ場業等の事業場では、雇入れ時の安全衛生教育で省略できる項目はありません。

問7 定期健康診断
定期健康診断で尿検査は省略できません

問8 事務室の空気環境の調整
(空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合)

二酸化炭素の含有率 100万分の1000(1000ppm)以下
室の気流 0.5m/s以下
としなければなりません。

問9 年次有給休暇
◆年次有給休暇の付与日数
(週所定労働時間30時間以上または週所定労働日数5日以上の場合)

継続勤務 付与日数
6か月10日
1年6か月11日
2年6か月12日
3年6か月14日
4年6か月16日
5年6か月18日
6年6か月
20日

※週所定労働時間30時間未満かつ週所定労働日数4日以下の労働者については、週または年間の所定労働日数により、年次有給休暇の付与日数が別途定められています。

問10 育児時間
育児時間は女性労働者からの請求により付与されます。

労働衛生(有害業務以外)10問

問11 必要換気量
必要換気量
(m³/h)を求める計算式
在室者全員が1時間に呼出する二酸化炭素量(m³/h)を、室内二酸化炭素基準濃度(ppm)から外気の二酸化炭素濃度(ppm)を引いた値で割り、最後に1,000,000をかけます。
☞単位がppmのときは1,000,000を、%のときは100を計算の最後にかけます。


問12 温熱条件
温熱環境は、気温・湿度・気流・放射熱(ふく射熱)の4つの温熱要素によって決定されます。

問13 照明などの視環境
照度の単位はルクスで、1ルクスは光度1カンデラの光源から1m離れた所で、その光に直角な面が受ける明るさに相当します。

問14 厚生労働省『労働者の心の健康の保持増進のための指針』
メンタルヘルスケアでは、次の4つのケア継続的かつ計画的に行うことが重要とされています。
◆4つのケア◆
➀セルフケア
②ラインによるケア
③事業場内産業保健スタッフ等によるケア
④事業場外資源によるケア

問15 厚生労働省『事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針』

本問は、今回はじめて公開された問題です。

快適な職場環境の形成のための措置の実施に関し考慮すべき事項
①継続的かつ計画的な取組
②労働者の意見の反映
③個人差への配慮
④潤いへの配慮

☞本指針において、快適な職場環境の形成のための措置の実施に関し考慮すべき事項の中に「経営者の意向の反映」は書かれていません。

問16 一次救命処置
口対口人工呼吸で1回の吹き込みにかける時間は約1秒

問17 虚血性心疾患
虚血性心疾患の検査では運動負荷心電図検査が行われることがあります。

問18 食中毒
ノロウイルスの潜伏期間 ⇒ 1~2日間

問19 厚生労働省『事業場における労働者の健康保持増進のための指針
*指針が変更されたため削除

問20 熱傷
熱傷で水泡ができたとき、破ってはダメです!

労働生理 10問

問21 呼吸
呼吸運動は、横隔膜肋間筋などの呼吸筋が収縮と弛緩をすることで胸腔内の圧力を変化させ、肺を受動的に伸縮させることにより行われる。

問22 心臓の働きと血液の循環
①体循環(大循環)
左心室⇒大動脈(動脈血)⇒全身の組織⇒大静脈(静脈血)⇒右心房⇒(肺循環へ)

②肺循環(小循環)
右心室⇒肺動脈(静脈血)⇒肺⇒肺静脈(動脈血)⇒左心房⇒(体循環へ)

問23 神経系
大脳の外側→
大脳皮質 灰白質・神経細胞の細胞体が集まっている
大脳の内側→大脳髄質 白質・神経線維が多い

問24 栄養素の消化及び吸収
炭水化物、蛋白質、脂質を分解する酵素の名前を覚えましょう。
炭水化物 ⇒ アミラーゼ
脂質 ⇒ リパーゼ
蛋白質 ⇒ トリプシン、ペプシン

問25 血液
ヘマトクリット(血液中に占める赤血球の容積の割合)の値は、貧血になると低くなります

問26 腎臓又は尿
糸球体からボウマン嚢に濾し出されるもの、濾し出されないものを覚えるのは必須です。
濾し出されるもの ⇒ 水分・糖(グルコース)・電解質など
濾し出されないもの ⇒ 血球・蛋白質

問27 感覚又は感覚器
眼は、水晶体の厚さを変えることにより焦点距離を調節して網膜の上に像を結ぶようにしています。

問28 疲労
身体活動強度(メッツ)は、身体活動の強さが安静時の何倍に相当するかを表す単位です
1メッツ ⇒ 座って安静
3メッツ ⇒ 普通歩行

問29 ストレス
ストレスは、心身の活動を活発にしたり、抑圧したりという反応のひきがねになります。
適度なストレスは精神や身体を活性化させます。抑圧するばかりではありません

問30 体温調節
高温にさらされ体温が正常以上に上昇すると、内臓の血液量が減少体内の代謝活動が減少することにより、人体の放熱が促進されます。

以上です。

衛生管理者試験では、同じような問題が繰り返し出題されますので、過去問を中心に学習することが重要です。
本試験では見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば、合格する可能性は非常に高いです。過去5年分(10回分)の過去問を学習することをおすすめします。

ブログをお読みいただきましてありがとうございました。