第2種衛生管理者 平成30年10月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!

こんにちは。衛生管理者試験講習会 講師の高山です。

平成30年10月に公表された過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。

◇問題は以下よりダウンロードできます。
第2種衛生管理者試験 平成30年10月 公表試験問題

平成31年4月版の過去問3分チェックをご覧になりたい方はこちらをどうぞ


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平成30年10月 第2種衛生管理者 公表試験問題の出題ポイント解説

関係法令 10問

問1 安全衛生管理体制
清掃業の事業場では、第二種衛生管理者免許を持つ人を衛生管理者として選任することができません。

問2 衛生管理者の職務
衛生管理者の職務に、事業者に対し労働者の健康管理等について必要な勧告をすることはありません。
この勧告を行うのは衛生管理者ではなく産業医です。

問3 産業医
産業医は、選任すべき事由が発生した日から14日以内に選任しなければなりません。

問4 定期健康診断
定期健康診断において、尿検査・血圧の測定などは省略できません。

問5 医師による面接指導
面接指導の結果の記録 ➡ 5年間保存

問6 雇入れ時の安全衛生教育
通信業の事業場では、教育事項で省略できるものはありません。このため作業開始時の点検に関することについての教育も省略できません。

問7 事業場の建物、施設等に関する措置
常時50人以上または常時女性30人以上の事業場では、労働者が臥床のできる休養室または休養所を男女別に設ける必要があります。

問8 事務所衛生基準規則
中央管理方式の空気調和設備を設けた建築物内の事務室については、空気中の一酸化炭素および二酸化炭素の含有率2か月以内ごとに1回定期に測定しなければなりません。

問9 妊産婦
妊産婦が請求した場合には、深夜業をさせてはならない(管理監督者等の場合も含む)

問10 年次有給休暇
3年6か月継続勤務した人の有給休暇日数
週所定労働時間が30時間以上または週所定労働日数が週5日以上(通常の労働者)⇒14日
週所定労働時間が30時間未満かつ週所定労働日数が週4日以下(比例付与対象者)⇒10日

比例付与対象者の有給休暇日数は次の計算式で出すことができます。
通常の労働者の有給休暇日数×比例付与対象者所定労働日数÷5.2日
【例題】
週所定労働時間25時間・週4日勤務で3年6か月継続勤務した人の有給休暇日数は?
14×4÷5.2=10.769・・・小数点以下は切り捨てます→答え 10日

労働衛生 10問

問11 温熱条件
算出したWBGTの値が、作業内容に応じて設定されたWBGT基準値を超える場合には、熱中症が発生するリスクが高まります。

問12 照明等の視環境
室内の彩色で、明度を高くすると光の反射率が高くなることから照度を上げる効果がありますが、彩度を高くしすぎると交感神経の緊張を招き、長時間にわたる場合は疲労が生じやすくなります。

問13 労働衛生管理統計
偽陽性率=偽陽性数÷疾病無しの合計
170÷(170+790)=0.17708
約17.7%

偽陰性率=偽陰性数÷疾病有りの合計
10÷(30+10)=0.25
25%

問14 必要換気量
必要換気量(m³/h)=
在室者全員が呼出する二酸化炭素量÷(室内二酸化炭素基準濃度-外気の二酸化炭素濃度)
0.018×12÷(1000-400)=0.216÷600=0.00036
単位がppm(100万分のいくつかを表す単位)となっているので、最後に100万をかけます。
0.00036×1,000,000=360
必要換気量は360m³/h

問15 厚生労働省『労働者の心の健康の保持増進のための指針』
◆4つのケア
➀セルフケア

②ラインによるケア
③事業場内産業保健スタッフ等によるケア
④事業場外資源によるケア
☞4つのケアに、同僚によるケアはありません。

問16 厚生労働省『事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針』

快適な職場環境の形成のための措置の実施に関し考慮すべき事項
①継続的かつ計画的な取組
②労働者の意見の反映
③個人差への配慮
④潤いへの配慮

☞快適な職場環境の形成のための措置の実施に関し考慮すべき事項の中に「経営者の意向の反映」は書かれていません。

解説ブログを書きました。
衛生管理者試験過去問 厚生労働省『事業者が講ずべき快適な職場環境の形成のための措置に関する指針』平成30年10月公表問題【第一種 問30・第二種 問16】

問17 一次救命処置
口対口人工呼吸で1回の吹き込みにかける時間は約1秒

問18 骨折
完全骨折 ➡ 骨が完全に折れている状態
不完全骨折 ➡ 骨にひびが入った状態

問19 食中毒
ヒスタミンは、加熱により分解されません

問20 メタボリックシンドロームの診断基準
腹部肥満(内臓脂肪の蓄積)⇒ 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上に加えて、
①高血圧②高血糖③脂質異常のうち2つ以上にあてはまる。

労働生理 10問

問21 呼吸
身体活動時には、血液中の二酸化炭素分圧の上昇により呼吸中枢が刺激され、1回換気量および呼吸数が増加します。

問22 心臓の働きと血液の循環
肺循環は、右心室から肺動脈を経て肺の毛細血管に入り、肺静脈を通って左心房に戻る血液の循環です。

問23 神経系
大脳皮質(大脳の外側) ⇒ 灰白質・神経細胞の細胞体が集まっており、感覚、運動、思考などの作用を支配する中枢として機能する。
大脳髄質(大脳の内側) ⇒ 白質・神経線維が多い。

問24 栄養素の消化及び吸収
炭水化物、蛋白質、脂質を分解する消化酵素の名前を覚えましょう。
炭水化物 ⇒ アミラーゼ
脂質 ⇒ リパーゼ
蛋白質 ⇒ トリプシン・ペプシン

問25 腎臓又は尿
糸球体からボウマン嚢に濾し出されるもの、濾し出されないものを覚えるのは必須です。
濾し出されるもの ⇒ 水分・糖(グルコース)・電解質など
濾し出されないもの ⇒ 血球・蛋白質

問26 血液
血漿中の蛋白質
アルブミン ⇒ 血液浸透圧を維持する。
グロブリン ⇒ 免疫物質の抗体を含む。

問27 視覚
眼は、水晶体の厚さを変えることにより焦点距離を調節して網膜上に像を結びます。

問28 ホルモン
ホルモン名・内分泌器官・はたらきの組み合わせを選ぶ問題はよく出題されます。
メラトニン・脳の松果体・入眠作用や睡眠維持作用
☞メラトニンは睡眠ホルモンともいわれます。

問29 代謝
エネルギー代謝率の値は、体格、性別などの個人差による影響は少なく、同じ作業であれば、ほぼ同じ値となります。

問30 ストレス
ストレスは、心身の活動を活発にしたり、抑圧したりという反応のひきがねになります。
適度なストレスは精神や身体を活性化させます抑圧するばかりではありません

以上です。

衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。

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