第1種衛生管理者 2020年4月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!
こんにちは。衛生管理者試験対策講習会 専門講師の高山です。
2020年4月に公表された、過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。
◇問題は以下よりダウンロードできます。
第1種衛生管理者試験 2020年(令和2年)4月 公表試験問題
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2020年4月 第1種衛生管理者試験 公表試験問題の出題ポイント解説
関係法令(有害業務)10問
問1 安全衛生管理体制
-専属の産業医が必要な事業場-
①常時1000人以上の事業場
②深夜業を含む業務など一定の有害業務に常時500人以上を従事させる事業場
問2 作業主任者
鉛蓄電池を解体する工程において人力で鉛等を運搬する業務に係る作業 → 鉛作業主任者が必要
問3 機械等に関する規制
特定エックス線装置は、厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡等を行うことができません。
問4 製造許可物質
ジアニシジンは、特定化学物質 第一類物質(製造許可物質)です。
問5 有機溶剤中毒予防規則
局所排気装置・プッシュプル型換気装置の定期自主検査の頻度
→1年以内ごとに1回
問6 作業環境測定
有機溶剤(第一種・第二種)を製造・取り扱う屋内作業場での有機溶剤の空気中の濃度測定は、作業環境測定士が実施しなければなりません。
問7 電離放射線障害防止規則
① 管理区域とは、外部放射線による実効線量と空気中の放射性物質による実効線量との合計が3か月間につき1.3mSvを超えるおそれのある区域又は放射性物質の表面密度が法令に定める表面汚染に関する限度の10分の1を超えるおそれのある区域をいう。
② ①の外部放射線による実効線量の算定は、1cm線量当量によって行う。
問8 酸素欠乏症等防止規則
海水が滞留したことのあるピットの内部における作業は、第二種酸素欠乏危険作業に該当するので、酸素欠乏・硫化水素危険作業主任者技能講習を修了した人から、酸素欠乏危険作業主任者を選任しなければなりません。
解説ブログを書きました。
衛生管理者試験過去問『酸素欠乏症等防止規則』令和2年4月公表試験問題【第1種 問8】
問9 特別教育
特定化学物質や有機溶剤を取り扱う作業に係る業務は特別教育の対象外です。
問10 労働基準法
20kg以上の重量物を継続的に取り扱う業務は、全ての女性労働者について就業が禁止されています。
労働衛生(有害業務)10問
問11 局所排気装置
ダクトは、曲がり部分をできるだけ少なくするように配管し、主ダクトと枝ダクトの合流角度は45°を超えないようにします。
問12 空気中の有害物質
アセトン ➡ 蒸気
問13 化学物質とがん
ベンゼン ➡ 白血病
問14 有機溶剤による健康障害
ノルマルヘキサンのばく露の生物学的モニタリングの指標としての尿中代謝物は?
ノルマルヘキサン ➡ 2,5‐ヘキサンジオン
問15 リスクアセスメント
労働災害発生の可能性と負傷又は疾病の重大性(重篤度)の組合せであると定義されるのは、ハザードではなくリスクです。
問16 じん肺
・じん肺は、粉じんを吸入することによって肺に生じた線維増殖性変化を主体とする疾病です。
・じん肺の種類としては、石綿肺、けい肺などがあります。
・間質性肺炎は、じん肺の種類のひとつではありません。
問17 作業環境における有害要因による健康障害
酸素濃度が6%以下のガスを吸入すると瞬時(一呼吸)に失神し、呼吸停止、死亡することがあります。
問18 作業環境測定
管理濃度 ➡ 有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標
問19 特殊健康診断
トルエン ➡ 馬尿酸
鉛 ➡ デルタアミノレブリン酸
を測定します。
問20 労働衛生保護具
清浄な空気をボンベに詰めたものを作業者に給気する自給式呼吸器は空気呼吸器です。
関係法令(有害業務以外)7問
問21 総括安全衛生管理者
医療業では、常時使用する労働者数が1000人以上の事業場で、総括安全衛生管理者の選任が必要になります。
問22 健康診断
・雇入時健康診断における聴力検査は、1,000ヘルツ及び4,000ヘルツの音に係る聴力について行います。
・定期健康診断における聴力検査も、1,000ヘルツ及び4,000ヘルツの音に係る聴力について行いますが、35歳の人・40歳の人および45歳以上の人以外については、医師が適当と認める聴力検査に代えることができます。
問23 衛生委員会
事業場の労働者で、衛生に関し経験を有する人を衛生委員会の委員として指名することができます。
問24 事務所衛生基準規則
① 空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、1気圧、温度25℃とした場合の当該空気中に占める二酸化炭素の含有率が100万分の1000以下となるように、当該設備を調整しなければならない。
② ①の設備により室に流入する空気が、特定の労働者に直接、継続して及ばないようにし、かつ、室の気流を0.5m/s以下としなければならない。
問25 ストレスチェック
■心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)の実施者
①医師
②保健師
③歯科医師(法定研修修了者)
④看護師(法定研修修了者)
⑤精神保健福祉士(法定研修修了者)
⑥公認心理師(法定研修修了者)
問26 育児時間
生後満1年に達しない生児を育てる女性労働者は、育児時間を請求することができます。
問27 妊産婦
妊産婦が請求した場合は、管理監督者も含め、深夜業をさせることはできません。
労働衛生(有害業務以外)7問
問28 労働者の健康保持増進のための指針
筋持久力 ➡ 上体起こし
柔軟性 ➡ 座位体前屈
問29 労働者の心の健康の保持増進のための指針
メンタルヘルスケアにおいては、
ストレスチェック制度の活用や職場環境等の改善を通じてメンタルヘルス不調を未然に防止する「一次予防」、
メンタルヘルス不調を早期に発見し適切な措置を行う「二次予防」、
メンタルヘルス不調になった労働者の職場復帰の支援等を行う「三次予防」
が円滑に行われるようにする必要があります。
問30 一次救命処置
口対口人工呼吸で1回の吹き込みにかける時間は約1秒
問31 虚血性心疾患
運動負荷心電図検査は、狭心症など虚血性心疾患の発見のために有用です。
問32 メタボリックシンドロームの診断基準
腹部肥満(内臓脂肪の蓄積)⇒ 腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上に加えて、
①高血圧②高血糖③脂質異常のうち2つ以上にあてはまる。
問33 食中毒
サルモネラ菌 ➡ 感染型食中毒
問34 職場における腰痛予防対策指針
腰掛作業での作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とします。
労働生理 10問
問35 呼吸
身体活動時には、血液中の二酸化炭素分圧の上昇により呼吸中枢が刺激され、1回換気量および呼吸数が増加します。
問36 感覚器
網膜の錐状体は明るい所で働き色を感じ、杆状体は暗い所で働き弱い光、明暗を感じる。
問37 代謝
エネルギー代謝率の値は、体格、性別などの個人差による影響は少なく、同じ作業であれば、ほぼ同じ値となります。
問38 消化・吸収
▢消化酵素
炭水化物・・・アミラーゼ
脂質・・・リパーゼ
蛋白質・・・トリプシン・ペプシン
問39 腎臓
糸球体からボウマン嚢に
濾し出される → 糖 (グルコース)・水分・電解質
濾し出されない → 血球・蛋白質
問40 筋肉
筋肉自体が収縮して出す最大筋力は、筋肉の断面積1cm²当たりの平均値でみると、性差がほとんどありません。
問41 血液
血液中に占める赤血球の容積の割合をヘマトクリットといい、貧血になるとその値は低くなります。
問42 免疫
体内に侵入した病原体などの異物をリンパ球が抗原と認識し、その抗原に対してだけ反応する抗体を血漿中に放出する。この抗体が抗原に特異的に結合し、抗原の働きを抑制して体を防御するしくみを体液性免疫と呼ぶ。
これに対し、リンパ球が直接、病原体などの異物を攻撃する免疫反応もあり、これを細胞性免疫と呼ぶ。
問43 体温調節
熱の放散は、放射(ふく射)、伝導、蒸発などの物理的な過程で行われ、蒸発には、発汗と不感蒸泄によるものがあります。
問44 神経系
消化管に対しては、交感神経は運動を抑制させ、副交感神経は運動を促進させます。
衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。
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