問題 化学物質等による疾病のリスクの低減措置を検討する場合、次のアからエの対策について、優先度の高い順に並べたものは(1)~(5)のうちどれか。
ア マニュアルの整備等の管理的対策
イ 有害性の高い化学物質等の使用の中止
ウ 化学物質等に係る機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の労働衛生工学的対策
エ 個人用保護具の使用
(1)ア-イ-ウ-エ
(2)ア-イ-エ-ウ
(3)イ-ア-エ-ウ
(4)イ-ウ-ア-エ
(5)エ-ア-イ-ウ
解説
本問は、リスクアセスメントに関する問題です。
参考:
厚生労働省HP 労働災害を防止するためリスクアセスメントを実施しましょう
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平成28年6月1日に施行された労働安全衛生法の改正における【リスクアセスメント】のパンフレットです。
リスクアセスメントの手順は次のとおりです。
ステップ1
化学物質などによる危険性または有害性の特定
↓
ステップ2
特定された危険性または有害性によるリスクの見積り
↓
ステップ3
リスクの見積りに基づくリスク低減措置の内容の検討
↓
ステップ4
リスク低減措置の実施
↓
ステップ5
リスクアセスメント結果の労働者への周知
本問は、ステップ3のリスク低減措置の内容の検討についての問題です。
(優先度の高い順に並べる問題)
アからエを優先度の高い順に並べると、
①有害性の高い化学物質等の使用の中止(イ)
②化学物質等に係る機械設備等の密閉化、局所排気装置の設置等の労働衛生工学的対策(ウ)
③マニュアルの整備等の管理的対策(ア)
④個人用保護具の使用(エ)
の順になります。
4つの中で、優先度が最も高いのは、有害性の高い化学物質等の使用の中止(イ)になります。
こちらはもしリスクアセスメントについて学習していなかったとしても判断ができると思います。
2番目は工学的対策
3番目は管理的対策
4番目は個人用保護具の使用
の順になります。
☞個人用保護具の使用は最後の対策になります。1~3番目の措置を講じた場合においても除去・低減しきれなかったリスクに対して実施するものに限られます。
正解(4)
*衛生管理者試験の公表問題は、年2回(4月・10月)、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が同協会のHPで公表しています。
今後もブログで、衛生管理者試験の過去問について書いていきますのでよろしくお願いします。
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