第2種衛生管理者試験 2024年4月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!
2024年(令和6年)4月に公表された過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。
◇問題は以下よりダウンロードできます。
第2種衛生管理者試験 2024年(令和6年)4月 公表試験問題

2024年4月 第2種衛生管理者試験 公表試験問題(過去問)の出題ポイント解説
関係法令 10問
問1 安全衛生管理体制(衛生管理者)
水道業の事業場では、第一種衛生管理者免許を有する者などのうちから衛生管理者を選任する必要があります。
第二種衛生管理者免許を有する者は選任できません。
問2 安全衛生管理体制(総括安全衛生管理者)
警備業では、常時1,000人以上の事業場で、総括安全衛生管理者の選任が義務付けられています。
問3 安全衛生管理体制(衛生管理者の職務)
労働者の健康管理等について、事業者に対して行う必要な勧告に関することは、産業医の職務です。衛生管理者の職務ではありません。
問4 ストレスチェック
常時50人以上の労働者を使用する事業者は、1年以内ごとに1回、定期に、心理的な負担の程度を把握するための検査結果等報告書を所轄労働基準監督署長に提出しなければなりません。
問5 安全衛生管理体制(産業医の職務)
安全衛生に関する方針の表明に関することは、総括安全衛生管理者の職務です。産業医の職務ではありません。
問6 労働衛生コンサルタント
労働衛生コンサルタントは、ストレスチェックの実施者になることができません。
-ストレスチェックの実施者-
①医師
②保健師
③歯科医師(法定研修修了者)
④看護師(法定研修修了者)
⑤精神保健福祉士(法定研修修了者)
⑥公認心理師(法定研修修了者)
問7 定期健康診断
定期健康診断において、既往歴及び業務歴の調査は省略できません。
問8 事務所衛生基準規則
① 空気調和設備又は機械換気設備を設けている場合は、室に供給される空気が、1気圧、温度25℃とした場合の当該空気中に占める二酸化炭素の含有率が100万分の1000以下となるように、当該設備を調整しなければならない。
② ①の設備により室に流入する空気が、特定の労働者に直接、継続して及ばないようにし、かつ、室の気流を0.5m/s以下としなければならない。
問9 労働時間
機密の事務を取り扱う労働者については、所轄労働基準監督署長の許可を受けなくても労働時間に関する規定は適用されません。
問10 年次有給休暇
本問の労働者は【週所定労働時間30時間、週所定労働日数4日】で、継続勤務3年6か月なので、付与日数は14日となります。
*週労働時間が30時間以上である点に注意しましょう!
労働衛生 10問
問11 必要換気量
◆必要換気量(m³/h)の求め方
*室内二酸化炭素基準濃度と外気の二酸化炭素濃度の単位が%の場合
(在室者全員が1時間に呼出する二酸化炭素量(m³/h)) ÷ (室内二酸化炭素基準濃度(%)-外気の二酸化炭素濃度(%))×100
問12 温熱環境
算出したWBGTの値が、作業内容に応じて設定されたWBGT基準値を超える場合には、熱中症が発生するリスクが高まります。
問13 照明
全般照明と局部照明を併用する場合、全般照明による照度は、局部照明による照度の10分の1以上になるようにします。
問14 労働者の心の健康の保持増進のための指針
衛生委員会や安全衛生委員会において、ストレスチェック制度に関する調査審議とメンタルヘルスケアに関する調査審議を関連付けて行うことが望ましいとされています。
問15 健康の保持増進対策
-健康測定における運動機能検査の項目と測定種目-
敏しょう性 - 全身反応時間
問16 労働衛生管理統計(偽陽性率・偽陰性率の計算問題)
- 偽陽性率(%)の計算 -
偽陽性率とは、疾病無しの者を(スクリーニング検査で)陽性と判定する率をいいます。
偽陽性率は次の式で求められます。
偽陽性率(%)=疾病無しの数の内スクリーニング検査陽性の数÷疾病無しの数全員×100
本問に当てはめると、
200÷975×100=20.5128…
➡ 偽陽性率は20.5%となります。
- 偽陰性率(%)の計算 -
偽陰性率とは、疾病有りの者を(スクリーニング検査で)陰性と判定する率をいいます。
偽陰性率は次の式で求められます。
偽陰性率(%)=
疾病有りの数の内スクリーニング検査陰性の数÷疾病有りの数全員×100
本問に当てはめると、
5÷25×100=20
➡ 偽陰性率は20.0%となります。
問17 虚血性心疾患
くも膜下出血は、脳動脈瘤が突然破れ、くも膜の収まっているところに出血し脳を圧迫する病気で、突然の激しい頭痛で発症します。脳動脈瘤が破れて数日後に発症するのではありません。
問18 骨折
骨折に対する処置として、副子を手や足に当てるときは、骨折部分の上下の関節まで固定できる長さで、かつ、幅の広いものを用いるようにします。
問19 食中毒
ノロウイルスの潜伏期間は1~2日。
問20 BMI
BMIは肥満や低体重(痩せ)の判定に用いられる指数で、この数値が大きいほど肥満の傾向があり、小さいほど痩せの傾向があります。
労働生理 10問
問21 呼吸
通常の呼吸の場合の呼気には、酸素が約16%、二酸化炭素が約4%含まれています。
問22 神経系
神経細胞の細胞体が集合しているところを、中枢神経系では神経核といい、末梢神経系では神経節といいます。
問23 心臓の働きと血液循環
心臓は、右心房にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、規則正しく収縮と拡張を繰り返しています。
問24 栄養素の消化と吸収
脂肪は、膵(すい)臓から分泌される消化酵素である膵(すい)リパーゼにより脂肪酸とモノグリセリドに分解されます。
問25 腎臓
・腎臓の皮質にある腎小体では、糸球体から血液中の蛋白質以外の血漿成分がボウマン嚢に濾し出され、原尿が生成されます。
・腎臓の尿細管では、原尿に含まれる大部分の水分及び身体に必要な成分が血液中に再吸収され、残りが尿として生成されます。
・尿は淡黄色の液体で、固有の臭気を有し、通常、弱酸性です。
・尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物ですが、尿酸の量の検査は血液検査で行われます。尿検査ではありません。
問26 感覚器・感覚
平衡感覚に関係する器官である前庭及び半規管は内耳にあります。中耳ではありません。
問27 ホルモン
アルドステロン - 副腎皮質 - 血中の塩類バランスの調節
問28 免疫
リンパ球には、血液中の抗体を作るBリンパ球と、細胞性免疫の作用を持つTリンパ球があります。
*Bリンパ球 ➡ 体液性免疫
*Tリンパ球 ➡ 細胞性免疫
問29 ストレス
外部からの刺激であるストレッサーは、心身の活動を活発にしたり、抑圧したりという反応のひきがねになります。抑圧するばかりではありません。
問30 体温調節
体温調節中枢は、間脳の視床下部にあります。
衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。
過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。
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