第1種衛生管理者試験 2021年10月公表試験問題(過去問)の出題事項を3分でチェック!

こんにちは。衛生管理者試験 専門講師の高山です。
2021年(令和3年)10月に公表された、過去問(公表試験問題)の出題事項を全問整理して解説コメントを付けました。

◇問題は以下よりダウンロードできます。
第1種衛生管理者試験 2021年(令和3年)10月 公表試験問題

2021年10月 第1種衛生管理者試験 公表試験問題の出題ポイント解説

関係法令(有害業務)10問

問1 安全衛生管理体制
多量の低温物体を取り扱う業務では、衛生工学衛生管理者の選任は不要です。

問2 定期自主検査
特定化学設備は、2年以内ごとに1回、定期自主検査の実施義務があります。

問3 作業主任者
-作業主任者の選任義務あり-
・製造工程において硫酸(特定化学物質 第3類)を用いて行う洗浄の作業 ➡ 特定化学物質作業主任者
・石炭を入れてあるホッパーの内部における作業 ➡ 酸素欠乏危険作業主任者

問4 製造許可物質
オルト-フタロジニトリルは、特定化学物質 第二類物質であり、第一類物質ではないため、製造許可は不要です。

問5 機械等に関する規制
ハロゲンガス用防毒マスク電動ファン付き呼吸用保護具は、厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡等を行うことができません。

問6 労働基準監督署長への報告義務
所轄労働基準監督署長への報告義務あり ➡ 定期に行う特定化学物質健康診断

問7 有機溶剤中毒予防規則
作業場所に設けたプッシュプル型換気装置については、1年を超える期間使用しない場合を除き、1年以内ごとに1回、定期自主検査を行う必要があります。

問8 特別教育
特定化学物質を取り扱う作業に係る業務は特別教育の対象外です。

問9 粉じん障害防止規則
特定粉じん発生源に係る局所排気装置に、法令に基づき設ける除じん装置は、粉じんの種類がヒュームである場合には、ろ過方式又は電気方式のものでなければなりません。

問10 労働基準法
女性については、労働基準法に基づく危険有害業務の就業制限により、
次の重量以上の重量物を取り扱う業務に就かせてはならないとされています。 

満16歳未満
断続作業12kg以上
継続作業8kg以上

満16歳以上満18歳未満
断続作業25kg以上
継続作業15kg以上

満18歳以上
断続作業30kg以上
継続作業20kg以上

労働衛生(有害業務)10問

問11 作業管理
作業管理に該当するのは次の2つ。
・振動工具の取扱い業務において、その振動工具の周波数補正振動加速度実効値の3軸合成値に応じた振動ばく露時間の制限を行う。
・強烈な騒音を発する場所における作業において、その作業の性質や騒音の性状に応じた耳栓や耳覆いを使用させる。

12 空気中の有害物質
塩化ビニル ➡ ガス
ホルムアルデヒド ➡ ガス
二硫化炭素 ➡ 蒸気
二酸化硫黄 ➡ ガス
アンモニア ➡ ガス

13 作業環境における有害要因による健康障害
振動障害は、チェーンソーなどの振動工具によって生じる障害で、手のしびれなどの末梢神経障害や、レイノー現象などの末梢循環障害がみられます。

問14 金属による健康障害
ベリリウム ➡ 気管支喘息・過敏性肺臓炎・接触皮膚炎・肺の肉芽腫

問15 リスクアセスメント
数値化法は、発生可能性および重篤度を一定の尺度によりそれぞれ数値化し、それらを加算または乗算等する方法です。

問16 作業環境における騒音
等価騒音レベルは、時間的に変動する騒音レベルのエネルギー的な平均値を表す量で、変動する騒音に対する人間の生理・心理的反応とよく対応しています。

問17 有害光線
エックス線
は、紫外線より波長の短い電磁波です。

問18 作業環境測定
管理濃度は、有害物質に関する作業環境の状態を単位作業場所の作業環境測定結果から評価するための指標として設定されたものです。

問19 特殊健康診断
特殊健康診断において有害物の体内摂取量を把握する検査として、生物学的モニタリングがあり、トルエンについては、尿中の馬尿酸を測定し、については、尿中のデルタアミノレブリン酸を測定する。

問20 呼吸用保護具
高濃度の有害ガスに対しては、防毒マスクではなく、送気マスクか自給式呼吸器を使用します。

関係法令(有害業務以外)7問

問21 総括安全衛生管理者
医療業では、常時使用する労働者数が1,000人以上の事業場で総括安全衛生管理者の選任が必要です。

問22 産業医
産業医の作業場等の巡視は、通常1か月に1回行うが、産業医が、事業者から、毎月1回以上次の情報を受けている場合で、事業者の同意を得ているときは少なくとも2か月に1回でよい。
衛生管理者が少なくとも毎週1回行う作業場等の巡視の結果
②衛生委員会等の調査審議を経て事業者が産業医に提供することとしたもの

問23 健康診断
・雇入時健康診断における聴力検査は、全員1,000ヘルツ及び4,000ヘルツの音に係る聴力について行います。
・定期健康診断における聴力検査も、通常は1,000ヘルツ及び4,000ヘルツの音に係る聴力について行いますが、35歳・40歳・45歳以上の人以外については、医師が適当と認める聴力検査に代えることもできます。

問24 ストレスチェック
=労働者に対するストレスチェックの事項=
① 職場における当該労働者の心理的な負担の原因
② 当該労働者の心理的な負担による心身の自覚症状
③ 職場における他の労働者による当該労働者への支援

問25 事業場の建築物、施設等に関する措置
換気設備を設けていない屋内作業場では、開放することのできる窓等の面積を、常時、床面積の20分の1以上としなければならない。

問26 労働時間
機密の事務を取り扱う労働者については、所轄労働基準監督署長の許可を受けなくても労働時間に関する規定は適用されません。

問27 年次有給休暇
比例付与対象者の有給休暇の付与日数は、次の計算式で求めることができます。
通常の労働者の有給休暇日数×比例付与対象者所定労働日数÷5.2日
(計算後、小数点以下は切り捨てる)

本問を、計算式に当てはめると、
14×4÷5.2=10.769‥‥
小数点以下は切り捨てなので、答えは10日。

労働衛生(有害業務以外)7問

問28 労働衛生管理統計
生体から得られたある指標が正規分布である場合、そのバラツキの程度は、分散標準偏差によって表されます。

問29 職場における腰痛予防対策指針
腰掛け作業の場合の作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とします。

問30 出血および止血法
静脈性出血浅い切り傷のときにみられ、傷口からゆっくり、とぎれることなくあふれるような出血
毛細血管性出血擦り傷のときにみられ、傷口から少しずつにじみ出るような出血

問31 虚血性心疾患
虚血性心疾患は、冠動脈による心筋への血液の供給が不足したり途絶えることにより起こる心筋障害です。

問32 食中毒
サルモネラ菌感染型食中毒

問33 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン
ディスプレイは、おおむね40cm以上の視距離が確保できるようにし、その画面の上端は眼と同じ高さか、やや下になるようにします。

問34 労働安全衛生マネジメントシステムに関する指針
事業者は、システム監査を適切に実施するものとされていますが、
外部の機関によるシステム監査を受けなければならないという定めはありません。システム監査の実施者は、必要な能力を有し、監査の対象となる部署に所属していない等、システム監査の実施に当たって公平かつ客観的な立場にある者であれば、企業内部の者、企業外部の者のいずれでも差し支えありません

労働生理 10問

問35 神経系
交感神経 ➡ 心拍数を増加させる・消化管の運動を抑制する。
副交感神経 ➡ 心拍数を減少させる・消化管の運動を高める。

問36 心臓の働きと血液循環
心臓の中にある洞結節(洞房結節)で発生した刺激が、刺激伝導系を介して心筋に伝わることにより、心臓は規則正しく収縮と拡張を繰り返します。

問37 栄養素の消化・吸収
膵臓から十二指腸に分泌される膵液には、消化酵素(アミラーゼ・リパーゼ・トリプシンなど)が含まれています。また、膵臓ではインスリンなどのホルモンも作られており、作られたホルモンは血液中に分泌されます。

問38 呼吸
呼吸運動は、主として肋間筋横隔膜の協調運動によって胸郭内容積を周期的に増減し、それに伴って肺を伸縮させることにより行われる。

問39 腎臓・泌尿器系
尿素窒素の検査は、血液検査により行われます。

問40 代謝
エネルギー代謝率は、動的筋作業の強度を表すことができますが、精神的作業や静的筋作業には適用できません。

問41 耳
前庭 ➡ 体の傾きの方向や大きさを感じる。
半規管 ➡ 体の回転の方向や速度を感じる。

問42 抗体
抗体とは、体内に入ってきた抗原に対して体液性免疫において作られる免疫グロブリンと呼ばれる蛋白質のことで、抗原に特異的に結合し、抗原の働きを抑える働きがある。

問43 体温調節
暑熱な環境においては、皮膚の血管が拡張して血流量を増やし、発汗量も増やすことで人体からの熱の放散が促進されます。また、熱の産生量を減らすため、内臓の血流量は減少し体内の代謝活動は抑制されます。

問44 睡眠
レム睡眠 ➡ 浅い眠り
ノンレム睡眠 ➡ 深い眠り(安らかな眠り)

衛生管理者試験では、過去問の類似問題が多く出題されます。
見たことがない新しい問題も何問かは出題されますが、過去問をしっかりマスターしていれば合格できます。過去5年分(10回分)の過去問を繰り返し学習することをおすすめします。

衛生管理者試験対策講習会のご案内|合同会社ブルームリンクス

試験に出るポイントに的を絞った講義と、実践的な問題練習を行う講習会を、東京とZOOMで開催しています。
>>衛生管理者試験対策講習会 詳しくはこちらへ

企業内講習(ZOOMオンライン・出張講習)の講師を承ります。
>>衛生管理者試験 企業内講習会(全国) 詳しくはこちらへ