問題 健康診断における検査項目に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

(1)尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物で、血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症は、関節の痛風発作などの原因となるほか、動脈硬化とも関連するとされている。

(2)血清トリグリセライド(中性脂肪)は、食後に値が上昇する脂質で、空腹時にも高値が持続することは動脈硬化の危険因子となる。

(3)HDLコレステロールは、悪玉コレステロールとも呼ばれ、高値であることは動脈硬化の危険因子となる。


(4)尿素窒素(BUN)は、腎臓から排泄される老廃物の一種で、腎臓の働きが低下すると尿中に排泄されず、血液中の値が高くなる。


(5)γ-GTPは、正常な肝細胞に含まれている酵素で、肝細胞が障害を受けると血液中に流れ出し、特にアルコールの摂取で高値を示す特徴がある。


解説
(1)正しい。尿酸は、体内のプリン体と呼ばれる物質の代謝物で、血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症は、関節の痛風発作などの原因となるほか、動脈硬化とも関連するとされています。
☞尿酸値は血液検査で測定します。
☞高尿酸血症は、
尿酸の排泄低下、尿酸の産生過剰等が原因で起こります。

(2)正しい。血清トリグリセライド(中性脂肪)は、食後に値が上昇する脂質で、空腹時にも高値が持続することは動脈硬化の危険因子となります。

(3)誤り。HDLコレステロールは、善玉コレステロールです。

HDLコレステロール【善玉コレステロール】⇒ 低値であることは動脈硬化の危険因子。
LDLコレステロール【悪玉コレステロール】⇒ 高値であることは動脈硬化の危険因子。

(4)正しい。尿素窒素(BUN)は、腎臓から排泄される老廃物の一種で、腎臓の働きが低下すると尿中に排泄されず、血液中の値が高くなります。
☞尿は腎臓で血液を濾過して作られますが、腎臓の機能が低下すると、血液中の尿素窒素がろ過されずに血液中に残ってしまいます。このために血液中の尿素窒素(BUN)の値が高くなります。
腎臓・尿の項目で出題されることもある内容です。

(5)正しい。γ-GTPは、正常な肝細胞に含まれている酵素で、肝細胞が障害を受けると血液中に流れ出し、特にアルコールの摂取で高値を示す特徴があります。
☞γ-GTPの値は血液検査で測定します。

正解は(3)
 
*公表試験問題は、年2回(4月・10月)、公益財団法人 安全衛生技術試験協会がHPで公表しています。

今後もブログで、衛生管理者試験の過去問について書いていきますのでよろしくお願いします。

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