問題 特定化学物質の第一類物質に関する次の記述のうち、法令上、正しいものはどれか。
(1)第一類物質は、「クロム酸及びその塩」を始めとする7種の発がん性の認められた化学物質並びにそれらを一定量以上含有する混合物である。
(2)第一類物質を製造しようとする者は、あらかじめ、物質ごとに、かつ、当該物質を製造するプラントごとに厚生労働大臣の許可を受けなければならない。
(3)第一類物質を容器に入れ、容器から取り出し、又は反応槽等へ投入する作業を行うときは、発散源を密閉する設備、外付け式フードの局所排気装置又はプッシュプル型換気装置を設けなければならない。
(4)第一類物質を取り扱う屋内作業場についての作業環境測定結果及びその評価の記録を保存すべき期間は3年である。
(5)第一類物質を取り扱う業務に常時従事する労働者に係る特定化学物質健康診断個人票を保存すべき期間は5年である。
解説
特定化学物質の第一類物質には次の7つがあります。
①ジクロルベンジジン及びその塩
②アルファ-ナフチルアミン及びその塩
③オルト-トリジン及びその塩
④ジアニシジン及びその塩
⑤ベリリウム及びその化合物
⑥ベンゾトリクロリド
⑦塩素化ビフェニル(PCB)
*①~⑥までの6つは特別管理物質です。⑦の塩素化ビフェニルだけは特別管理物質ではありません。
(1)誤り。クロム酸及びその塩は、第一類物質ではなく、第二類物質です。
(2)正しい。特定化学物質の第一類物質は製造許可物質です。
(3)誤り。外付け式フードではなく、囲い式フードの局所排気装置を設けなければなりません。
(4)誤り。 特定化学物質の第一類物質(7つ)のうち、特別管理物質ではない塩素化ビフェニルの作業環境測定記録の保存期間は3年ですが、そのほかの6つは特別管理物質で、特別管理物質の作業環境測定記録の保存期間は30年になります。
(5)誤り。特定化学物質の第一類物質(全部で7つ)のうち、特別管理物質ではない塩素化ビフェニルの特定化学物質健康診断個人票の保存期間は5年ですが、そのほかの6つの物質は特別管理物質で、特別管理物質の特定化学物質健康診断個人票の保存期間は30年になります。
正解(2)
*衛生管理者試験の公表問題は、年2回(4月・10月)、公益財団法人 安全衛生技術試験協会が同協会のHPで公表しています。
今後もブログで、衛生管理者試験の過去問について書いていきますのでよろしくお願いします。
首都圏を中心に試験に出るポイントに的を絞った試験対策講習会を開催しています。
企業内講習会(社内研修)は日本全国対応しております。